6月が近づくと うずうずする
年間を通じて日本各地で漁獲がありますし、現代の技術では冷凍モノでも十分においしい「うに」。
でも、大型連休が終わり、北海道の短い夏が近づきちょっぴり暖かくなり始める6月の陽射しを浴びると、「ぼちぼち積丹のうに漁が解禁になるなぁ」と思い出すのです。
一度思い出してしまうと、とにかくもう居ても立ってもいられない日々となってしまいます。
北海道のうにの名産地として全国的に著名な積丹
北海道のうに、というと多くの人がその名を口にする積丹町。
北海道内では利尻・礼文、天売・焼尻、岩内、奥尻、松前、羅臼と、うに漁では著名な漁港が多くありますが、道民からも名前があがる率からすると積丹が筆頭と言えるかもしれません。
有名店がずらり
「積丹 うに」と検索すると、グルメランキングサイトから旅行系、地域情報系などとても多くの情報がヒットします。そして、お寿司屋さんや食堂、旅館に民宿、季節限定オープンのうに専門店まで、たくさんのお店が出てきて、目移りしてしまうほどです。
道産子の私も、当然、すべてのお店に赴いたことなどなく、毎年、次はこのお店に、次はこのお寿司屋さんで、と計画するのがとても楽しみです。
お食事処 純の店
数多くある積丹エリアのうにのお店で、今回ご紹介するのは「お食事処 純の店」です。
純の店は、地元の味覚を和食で楽しむ食事処として、2018年のことし、創業37年目。
お目当てのうにだけではなく定食や丼もの、一番人気の積丹ザンギまで、地元の方がお昼ごはんに訪れる姿も多く見られる地域に根ざしたお店のひとつです。
うに漁解禁期間の6月〜8月以外には、5月のヤリイカ、コウナゴ、ホッケ、甘エビ、10月から年末までは何と言ってもあわび、冬にはブリ、積丹まぐろ、真鱈と季節の旬が楽しめます。
6月末に行ってみました
積丹のうに漁解禁で、うずうずしすぎた我々は、一路積丹町を目指しました。
数日来つづく曇り空と雨
ことし(2018年)の北海道は、正に蝦夷梅雨。1日晴れると、3〜4日は曇か雨の繰り返しで、晴天が数日続くという状態になかなかなりません。振り返ってみると、この5年ほど、北海道地域も本格的に梅雨の期間が発生するようになったのではないかと思うほどです。2016年8月には17日に台風7号、21日に11号、23日に9号とわずか1週間で3つの台風が上陸し、甚大な被害をもたらしました。そもそも北海道は、台風の上陸自体が数年に1度あるかないかという地域だったはず。世界的な気候変動が我が身にも関わり始めていると感じます。
記事を書いている7月1日の今日も、梅雨前線が北海道南部まで張り出してきていて、子供の頃には経験のしなかったような気象状態です。北海道にご旅行を計画されている方は、実際の季節感が以前とは違ってきていますのでよく情報を収集されて準備されることをおすすめします。
前日夜から降り出した雨。この日は風も非常に強く、しばしば暴風雨状態に。
午前10時半過ぎというのに霧で薄暗く、視界も悪い。ここは釧路か室蘭か…。
到着!
札幌方向からですと、国道の看板を左折、さらに看板を頼りに右折して、もう一度左折すると住宅街に店舗の看板が見えます。
一見すると一般住宅のようにも見える店舗。晴れていれば外でも…
1階はカウンター席と調理場。地元のお客様が少し早めのお昼ごはんにいらしてます。
ここずっと時化ていてね うにのみの丼ぶりはできないんです…
やはりか…。うううっ…(ノД`)シクシク
「うにの漁が少なくてね。少しでもたくさんのお客さんに食べてもらいたいから。三浜丼と海鮮丼だけなんです。」
む?うに入ってますよね?それ。わーいヽ|・∀・|ノ
待ち時間が微妙に長い真実
注文してからかれこれ20分。地味に長い…。
15人ほどの団体さんがいましたが、どこかの農協さんのご旅行のようで、すでに全開で出来上がっていて大騒ぎ中(笑)。私たち以外は、一階で食事をされている地元の方2人だけ。
それから、2人連れで2組のお客様が来られて、私たちと同じようなリアクションが繰り返されておりました。
むぅ。と思っていると25分ほどで来ました!
そして、帰りにわかった驚愕の真実。
時間がかかったのは、うにを割って身を外してたからでした!
経験のある方はご存知でしょうけれど、手間なんです、あれ。殻を割って、身をひとつずつ引っ掛けて取り出して、ザルにさらして砂や割れた殻の破片などを丁寧に取り除いて…。
割ったばかりのうに美味しい〜
まずはこちら、海鮮丼!
ムラサキウニ、いくら、まぐろ、甘エビ、ホタテ、サーモン、タコ、ズワイガニ、しめ鯖、ホッキ、玉子。ゴージャス。
つづいて、三浜丼!
こちらは、ムラサキウニ、イクラ、甘エビ。
エビのプリプリ感
時季ではないのにきれいなイクラの色
うにの美しさ…。丼ぶり一面に敷き詰めていないから、少なそうな感じがする?
ところがどっこい!幾重にも重なっていて、相当な量なんですよ!
贅沢な話ですが、どんなに好きでおいしいうにといえども、それだけずっと食べていると飽きるもの。
うにとエビをトレードに出して、海鮮丼の具材を分けてもらうと、二人でちょうどよく楽しめるのでおすすめです。
純の店 所在地・営業時間
所在地:北海道積丹郡積丹町美国町字船澗42-20
電 話:0135-44-3229
定休日:毎週月曜日 ※6〜8月は翌日が祝日の場合、火曜日休み
時 間:10:30〜20:00
駐車場:あり(6台)
公 式:お食事処 純の店 ← お店の地図はこちら
メニュー
期間限定・トリプルうに丼セット。条件が揃わないと、これにはなかなか出会えないのです。
各種丼ぶりとお弁当。
生ものが苦手なお子さんがいても安心のメニューです。
次回はまた別の「うに」をご紹介します〜