旅の記録

平成30年度 巡視船れぶん体験航海レポート 海上保安庁苫小牧海上保安署

海上保安庁 巡視船れぶん

 

海上保安庁

海上保安庁(英記:Japan Coast Guard・略記:JCG)は、国土交通省の外局。海保、海保庁、保安庁と略される。

海上における法令の励行、違法行為への対応、海難救助、海上交通整理、海図製作等の海洋情報(水路)業務、航路標識の管理等を主たる業務とし、第二次世界大戦後の連合国軍占領下であった1948年に米国沿岸警備隊を模して設立された。

2016年(平成28年)現在、454隻の船艇、74機の航空機を保有。職員数は13,208人(H26度)。

 

本庁

本庁は、東京都千代田区霞が関2丁目1番3号 中央合同庁舎3号館(国土交通省本省と供用)。

海上保安庁

同庁の最高位である海上保安庁長官は、創設以来、同次長も含めて旧運輸省(現国土交通省)の事務系キャリア官僚が就任し続けていた。

しかし、2013年(平成25年)8月1日、海上保安監であった佐藤雄二(海上保安大学校卒)が現場生え抜きで初の海上保安庁長官に就任する人事発令が行われた。これは、当時の内閣総理大臣・安倍晋三首相の意向であった。

海上保安庁長官に初の現場出身 尖閣問題を意識

政府は海上保安庁の北村隆志長官(59)が退任し、後任に佐藤雄二海上保安監(59)を充てる人事を固めた。8月1日付で発令する。佐藤氏は海上保安大学校卒で、現場出身を長官に起用するのは初めて。沖縄県の尖閣諸島を巡る中国との対立が続くなか、海上保安の現場に詳しい佐藤氏をトップに据えるのが適切と判断したようだ。

海保長官は国土交通省の事務系キャリア官僚が就くのが慣例だった。今回の人事には、現場重視の姿勢を打ち出したい安倍政権の意向がにじむ。尖閣周辺の海域では中国との緊張関係が続く。海保生え抜きの佐藤氏の登用で島しょ防衛を強化する姿勢を示すとともに、現場職員の士気を高める狙いもありそうだ。

安倍晋三首相は17日に沖縄県石垣島の石垣海上保安部などを訪問。尖閣問題を念頭に「諸君の先頭に立って領土、領海、領空を断固として守り抜く決意だ」と述べている。

佐藤 雄二氏(さとう・ゆうじ)77年(昭52年)海上保安大学校卒、海上保安庁へ。12年警備救難部長。13年海上保安監。神奈川県出身。

(出典:日本経済新聞社 2013年7月18日付)

さらに、2016年(平成28年)6月21日発令の長官人事でも、海上保安監の中島敏が就任した。この現場出身者人事も、安倍晋三首相の意向である。

海上保安庁長官に中島氏 2代連続で現場出身

政府は14日の閣議で、海上保安庁の佐藤雄二長官の後任に中島敏海上保安監が就く人事を決定した。21日付で発令する。

海保長官は長年国土交通省のキャリアが務めてきたが、2代連続で現場出身者を長官に起用する。尖閣周辺の海域で中国との緊張関係が続く中、島しょ防衛を強化する姿勢を示す狙いがあるとみられる。佐藤氏は2013年8月に生え抜きとして初の長官に就任していた。

中島 敏氏(なかじま・さとし=海上保安長官)79年(昭54年)海上保安大学校卒、海上保安庁へ。14年警備救難部長。15年海上保安監。福井県出身、60歳。

(出典:日本経済新聞社 2016年6月14日付)

 

 

管区

海上保安庁は活動範囲を11のエリアに区分し、各管轄区に管区海上保安本部を設置している。

各海上保安本部の管区担当区域
管区名 本部所在地 担当区域
第一管区 北海道小樽市 北海道(北方領土含む)
第二管区 宮城県塩竈市 青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県(沖合い水域は太平洋側のみ担当)
第三管区 神奈川県横浜市中区 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、山梨県、静岡県
第四管区 愛知県名古屋市港区 岐阜県、愛知県、三重県
第五管区 兵庫県神戸市中央区 滋賀県、京都府(南丹市以南)、大阪府、兵庫県(瀬戸内海側)、奈良県、和歌山県、徳島県、高知県
第六管区 広島県広島市南区 岡山県、広島県、山口県(山口市以東の瀬戸内海側)、香川県、愛媛県
第七管区 福岡県北九州市門司区 山口県(宇部市以西の瀬戸内海側、日本海側)、福岡県、佐賀県、長崎県、大分県(水域上は熊本県の有明海も担当)
第八管区 京都府舞鶴市 京都府(京丹波町以北)、福井県、兵庫県(日本海側)、鳥取県、島根県(竹島含む)
第九管区 新潟県新潟市中央区 新潟県、富山県、石川県、長野県(沖合い水域は東北地方の日本海側も担当)
第十管区 鹿児島県鹿児島市 熊本県(水域上は有明海を除く)、宮崎県、鹿児島県
第十一管区 沖縄県那覇市 沖縄県(尖閣諸島含む)

(出典:Wikipedia)

 

第一管区

北海道地方並びに北方領土を管轄範囲とするのが、第一管区保安本部で、所在地は北海道小樽市港町5番2号。

ロシアとの間に広大な国境海域があり、北方警備の要衝として重責を担う。

近年、中国・韓国及び北朝鮮の漁業船が世界有数の好漁場である北海道近海に進出、排他的経済水域(EZZ)内での操業など国連海洋法条約違反が頻発しており、これら違法操業の取締・監視業務が増大している。

 

苫小牧海上保安署

苫小牧海上保安署は、第一管区海上保安本部(一管)の室蘭海上保安部隷下。所在地は、北海道苫小牧市港町1-6-15。

同保安署では2016年4月、一管本部管区で初の女性船長となる石川知保さんが巡視艇「えぞかぜ」の船長に就任している。

 

第62回とまこまい港まつり

2018年(平成30年)8月4日〜6日にかけて開催された「とまこまい港まつり」にあわせ、苫小牧海上保安署が巡視船れぶんの体験航海を実施。

体験航海への参加は募集による抽選で、応募期間は6月11日〜27日で往復はがきによる応募のみ。応募定員は140名。

~平成30年度巡視船れぶん体験航海の実施について~

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巡視船れぶん体験航海に行ってきました!

身内が応募して当選した「巡視船れぶん」の体験航海に、偶然にも参加することができました。

 

こちらが当選通知を兼ねた乗船券

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この日は前日夜から雨。朝には上がりましたが時々霧雨が降るあいにくのお天候。
午後1時少し過ぎに乗船受付のため現地を訪れたときの地上気温は23℃でした。

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左舷の電光掲示板には「体験航海受付中」の文字。右下が受付です。

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メインブリッヂ。船内ではいくつかの区画で「写真撮影禁止」または「機器の近接撮影禁止」となっていますので、指示をよく確認してから撮影することが重要です。立入禁止区画には規制ロープが張られています

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ブリッヂ後部に2色立体メガネで見る日本の海溝図の展示がありました。この台は、通常時は会議用テーブル

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とりあえず、メインブリッヂと同じ階層の左舷通路に陣取りました

海上保安庁 巡視船れぶん

 

巡視艇 CL18 とまかぜ が随伴のため右舷側に待機

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大洗からの商船三井フェリー「さんふらわあ ふらの」が入港してきました。
さんふらわあ ふらのは2017年4月竣工、同5月就航。さんふらわあシリーズでは2番目に新しい船です。13,816総トン、全長199.7m、幅27.2m、航海速力24ノット。旅客定員620名。車両積載数:大型トラック160台・乗用車113台

海上保安庁 巡視船れぶん

 

13:02 予定よりも2分遅れて、ステップを撤収、離岸

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陸上に残られた保安官の方々がお見送りしてくれました

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離岸後、船首を右へ回頭、一路苫小牧港の外郭へ
写真の正面から左は宇部興産、右は苫小牧港フェリーターミナル

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先ほど入港してきた「さんふらわあ ふらの」が接岸を終えていました

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港内を出る直前、一管本部千歳航空基地のビーチクラフト機JA861A「えとぴりか」が、れぶん上空に飛来
えとぴりかはこのあとも都合4回ほどさまざまな角度から、上空を飛行してくれました

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いよいよ苫小牧港を出ました。波のうねりと風の強さが一気に高まります

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背後から、消防巡視艇 PC56 りゅうせい と とまかぜ が猛追してきました

海上保安庁 巡視船れぶん

 

 

りゅうせい と とまかぜ が れぶんの右舷側を一気に抜き去るパフォーマンスに、乗客から歓声が上がります

 

帰港のため右転舵後の操船中ブリッヂ

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甲板層へ降り、船首甲板へ

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船首甲板から、ブリッヂを見上げる

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消防艇りゅうせい が放水パフォーマンスでお見送り

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船首甲板の装備

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戻ってきました。港内に入ります

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岸壁をふと見ると、海上自衛隊の護衛艦DD-114「すずなみ」が停泊していました。こちらも多くの民間人の姿があり、とまこまい港まつりの一環で艦上公開を行っているようです

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海自の護衛艦に見とれていると、背後で「バタンッ」
何かと思って振り返ると

海保のマスコット「うーみん」が…

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そして、自力で出られません…(うーみんはスカートなので動きにくい模様です…)

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接岸を待つ、うーみん

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無事に到着。下船します

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体験航海の記念品をいただきます

海上保安庁 巡視船れぶん

 

 

海上保安官の制服で記念撮影も

海上保安庁 巡視船れぶん

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

PL72 れぶん

同艦の船級は、いわみ型巡視船に分類される。

総トン数 約1,250トン
全長 92.0メートル (301.8 ft)
最大幅 11.0メートル (36.1 ft)
深さ 5.0メートル (16.4 ft)
主機 ディーゼルエンジン×2基
推進器 スクリュープロペラ×2軸
出力 8,000馬力
速力 21ノット以上
乗員 定員 42名、若しくは40名
実乗員 約30名
兵装 30mm単装機銃×1基
搭載艇 高速警備救難艇×2隻
高速複合警備艇×1隻(PL71、72)または×2隻(PL73〜76)
FCS FCS射撃指揮装置 (30mm機銃用)
レーダー 対水上捜索用、航海用
光学機器 遠隔監視採証装置
赤外線捜索監視装置 (FCS兼用)
その他 遠隔放水銃×1門
停船命令表示装置

平成22年度補正予算で建造が計画。三菱重工業下関造船所で竣工。平成25年6月進水。

 

れぶん 外観

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おまけ

黄色いビニールテープに黒いビニールテープを切り貼り。手作り作業の様子に、体験航海の準備をしてくださった海上保安官のみなさんに感謝の気持ちでいっぱいでした。

海上保安庁 巡視船れぶん

 

それではみなさん、またどこかで〜

 

author:Akira.S

 

  • この記事を書いた人

aki kitsune

北海道札幌市在住です。ごはんと旅行が趣味です。

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