できごと

さっぽろテレビ塔が70周年を前に国の登録有形文化財に申請

札幌市のランドマークのひとつ「さっぽろテレビ塔」が、札幌市を通じて国の登録有形文化財に申請しました。さっぽろテレビ塔を運営する株式会社さっぽろテレビ塔が6月14日に発表しました。発表によると、申請日は2024年6月13日。

さっぽろテレビ塔は、総工費1億7000万円で1957年(昭和32年)に完成、同年8月24日に開業した電波塔で、3年後の2027年に開業70周年を迎えます。株式会社さっぽろテレビ塔は「札幌のシンボルとしてより多くの観光客にも来てもらいたい」としています。昨年度の観光客数はおよそ44万2千人でした。

国の登録有形文化財への登録は、今後、国の文化審議会で審査されます。審査を通過して、登録有形文化財建造物になると保存や活用に必要な設計監理費用の一部について補助を受けられるようになるそうです。さっぽろテレビ塔は現在、上部のさび止めを行う補修工事中で、展望台と電光時計を除く部分がネットで覆われています。

 

さっぽろテレビ塔

1957年(昭和32年)に完成、同年8月24日に開業。高さ147.2メートル。設計者は建築構造技術者・建築構造学者の内藤多仲氏。同氏は名古屋テレビ塔や東京タワーなど鉄塔の設計を多く手がけ、「塔博士」とも呼ばれています。さっぽろテレビ塔によると、名古屋テレビ塔(中部電力MIRAI タワー)・通天閣・別府タワー・さっぽろテレビ塔・東京タワー・博多ポートタワーのを6つで「タワー6兄弟」と呼ばれているそうです。

1956年(昭和31年)12月22日にNHK札幌放送局、1959年(昭和34年)4月1日に札幌テレビ放送 (STV)がそれぞれテレビ放送の電波発射を開始。さっぽろテレビ塔の建設当時、1956年(昭和31年)に北海道放送 (HBC) が手稲山に送信所を設置、テレビ塔より広いサービスエリアを構築していたことから、NHKが1962年(昭和37年)6月、STVが1969年(昭和44年)1月15日に送信所を手稲山に移転した。STVが移った時点で全てのテレビ送信所が手稲山に一本化され、テレビの電波塔としての役割は終えています。

さっぽろテレビ塔の中腹に掲示されている「電光時計」は、当時大通西2丁目に所在していたバスセンターの利用客からの要望で、1961年(昭和36年)に松下電器産業(現・パナソニック)が寄贈・設置したものです。電光時計の設置位置は地上65メートル。電光時計は1998年(平成10年)と2006年(平成18年)の2度改修工事が行われ、現在は発光ダイオード (LED)製。当初の広告表示は「ナショナル」で、後に「National」に変更。2006年(平成18年)の改修で「Panasonic」になりました。

さっぽろテレビ塔の歴史:さっぽろテレビ塔公式ホームページ

 

「さっぽろテレビ塔」国の登録有形文化財に申請 愛される施設になることを期待 札幌

 

札幌のシンボル「さっぽろテレビ塔」が国の『登録有形文化財』申請 登録されれば修理費の補助や税制面での優遇措置も 今冬登録の見込み

  • この記事を書いた人

aki kitsune

北海道札幌市在住です。ごはんと旅行が趣味です。

-できごと